Quantcast
Channel: SUIT TIME
Viewing all articles
Browse latest Browse all 272

フラッシュライト雑記3

$
0
0
フラッシュライトのバッテリー(電池)の件で、もう少しお話をしたいと思います。
 
先の記事で、フラッシュライトに最適なバッテリーはAA(単3)と言いました。
これはある方のブログを読んで、共感・確信したので、強く推奨するわけですが、
私自身、以前からフラッシュライトの携帯性を重視していたので、AAもしくはAAAのライトを所持していました。
 
なぜ、ランタイムが長いD(単1)やC(単2)ではなく、AAなのか。
 
たとえば3人家族で、非常時に備えてフラッシュライトを準備すると仮定します。
バッテリーがDセル・AAセルの2パターンで比較をしてみましょう。
なお、ここで使用を想定しているライトは、
Dセルのライト  ・・・ 世界的な国内メーカーの標準的な非常用LEDライト、
AAセルのライト ・・・ 高性能な中華メーカー(F社)のタクティカル系ライト、
です。
 
まずはDで統一した場合、
メインに2Dのライトを1本、
予備として同程度の機能のライトを1本、
サブライト(1AA、lm値が低いヘッドランプなど)を1本、
これに加えて、一家で一番体力のある人が大型ライト(4D)、もしくはランタンなどを1本準備する。
 
各自が持つ予備の電池は、それぞれのライトで2回バッテリー交換すると考えて、
D×4+D×4+AA×3で11本。
加えて体力のある男性は大型ライト用にDセル×8本を持つことになります。
 
さらに自宅には、長期戦になったときのことを考えて予備の電池を備蓄しておく必要があります。
予備バッテリーの本数19本×5セット備蓄するとして、95本。
すっきり100本と纏めたいところですが、簡単にはいかないのです。
理由は後述します。
 
次にAAで統一した場合。
メインには2AAのライトを各自1本、
予備として、同程度の機能のライトを各自1本、
サブライト(1AA、lm値が低いヘッドランプなど)を各自1本、
これに加えて、一家で一番体力のある人が中型ライト(4AA)、もしくはランタンなどを1本準備する。
 
AAはDに比べてランタイムが短いため、同期間で各自が持つ予備の電池は、4回バッテリー交換すると想定して、
AA×8+AA×8+AA×4で20本。
成人男性は加えてAA×16本(中型ライト用)持つ必要があります。
 
さらに自宅には、長期戦になったときのことを考えて予備の電池を備蓄しておく必要があります。
予備バッテリーの本数36本を5セット備蓄するとして、180本。
すっきりと200本としましょう。こちらはこれが可能なのです。
バッテリーの容量から考えると、AA統一の場合、D統一の場合の少なくとも倍~4倍の本数を準備する必要があると思います。
 
 
まずDセルの場合、備蓄バッテリーの本数をかんたんに纏められないとした理由をはっきりさせましょう。
理由は簡単です。
お気づきかもしれませんが、Dセル統一と言ってもサブライトはAAを使用しているからです。
サブライトは室内や暗闇で急に明るくして眩しくないようにバッテリー1本で駆動する小型の低lmライトが有用なのですが、1Dで駆動するライトは私の知る限りありませんし、1Dのライトはお世辞にもコンパクトとはいえません。
つまり、これだけAAを利用する必要があり、5本追加しようにも、DなのかAAなのかを考える必要があります。
これはライトの運用次第なので、正解はありません。5本追加しなくてもそれはそれで正解ですが、この時点で、Dセル運用の煩わしさが出てきました。
 
一方、AAセルの場合は、すべて同じ規格なので悩むことなく、AAを20本追加しておけば済みます。
 
 
次に重さです。実はこれが一番お伝えしたいことなのです。
電池の本数だけみると、AAはやたらと本数が多くみえますが、これはランタイムを同等にまでするには仕方のないことなのです。
本数は増えますが、AAのメリットはまだ活きています。
 
Dセルは1本140g。
参考にしている国内メーカーの2Dの中型ライトの重量は約430g(電池込)。
各自これを2本持つと約860g。
予備電池(交換2回分8本;約1120g)を含めると約1980gになります。
この他に1AAライト(ヘッドライト約72g)と予備電池3本持つと約140gです。
 
トータルで1人当り約2100gを負担することになります。
加えて、一家の主である男性は、大型ライト870g、プラス予備電池8本1120gを持つので、
約4100gを負担することになります。
 
 
AAセルは1本23g。
中華メーカーの2AAタクティカル系ライトの重量は約115g。
各自これを2本持つと約230g。
予備電池(交換4回分16本;約370g)を含めると約600gになります。
この他に1AAライト(ヘッドライト約72g)と予備電池3本持つと約140gです。
 
トータルで1人当たり約740gを負担することになります。
加えて、一家の主である男性は、中型ライト350g、プラス予備電池16本370gを持つので、
約1500gを負担することになります。
 
最大総重量で、Dセルの場合の37%しかありません。
圧倒的にAAセルの方が携帯性に優れているのが判ります。
  
重量の問題は携行する分のみならず、備蓄分にも影響します。
Dセルの場合、重量もさることながら、保管場所・方法にも工夫する必要があります。
Dセル80本で約11.2kgになるわけですから、その大きさも相まってそれなりの保管場所が必要になります。
集合住宅住まいだと、かなり場所を取ってしまうでしょう。
 
大規模停電になって、あっという間に店頭からDセルの在庫がなくなったことが、
誰もDセルの備蓄をしていなかったことを物語っています。

誰しも疑問を持たずにDセルのライトを準備しています。
Dセルのライトが悪いと言うわけではありませんが、メリットはランタイムだけというだけで、非常時を乗り切れるものでしょうか?

Viewing all articles
Browse latest Browse all 272

Trending Articles