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就職活動向けアイテムの選び方 小物

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身につけるモノの最後は、小物類です。
 
中にはなくても構わないものもあります。
また、就職活動において、ここにお金を掛ける必要はありませんが、
(知ら)ないと恥ずかしい思いをしたり、逆にこだわっておくと他人とグッと
差を付けられるアイテムをまとめてみました。
 
手持ちで済ますことができるなら、無理に買い揃える必要はありません。
◎は絶対に必要、〇はあったら良い、△はなくても問題なし、
という目安にしていますが、
個々人の事情で必要度は変わると思いますので、各自で判断してください。

 
ポケットチーフ(〇)
 
なにそれ?と思う方も多いでしょう。
上着の胸ポケットからチラッと見えているあれです。
最近、スーツでテレビ出演している人はこれを挿している率が高くなりました。
ジャケットの胸ポケットは、由来はともかく現代では基本的に実用的に使う
ものではなく、いうなれば、このポケットチーフを挿すためにあります。
ここに、スマホやパスケースを入れてはいけません。

チーフは挿さなくても構いませんが、スーツを上手に着こなしていている人は
たいていポケットチーフを挿しています。
そして、スーツを着こなせていない人は、スマホや定期れを入れて、型崩れ
させています。
チーフの折り方はTVフォールドが良いでしょう。
色は
シャツの色に合わせるのがベターです。
素材は、綿や麻など。
面接や試験のときは、地味なほうが良いのです。
艶のあるシルクは友人・知人の結婚披露宴や内定式後のパーティなどに
挿していくと良いでしょう。
一般的にはまだまだ浸透していないため、挿していない人のほうが圧倒的に
多く、最初は恥ずかしく感じるかもしれませんが、ポケットチーフが有ると無いと
では、スーツの印象がガラッと変わります。
ネクタイを締めるときはもちろん、ノータイのときでもポケットチーフは挿して
おいたほうが良いでしょう。
挿さなくてもどうということはありませんが、挿している人と並ぶと
急に野暮ったく見えてしまいます。
スーツでノータイになると着崩した感が強くなります。
ポケットチーフを挿しておくと、着崩した感じには
見えませんので、
夏場のクールビズ期間※にはお勧めのアイテムです。
※就職活動では、夏場でもタイドアップが基本です。
 

腕時計(◎)
 
紳士服の、というより社会人の必須アイテムです。
ポケットチーフと比べると単価は高くなりますし、携帯電話・スマートフォンの
普及により腕時計をしない人も増えましたが、社会人の嗜みとして腕時計は
必携のアイテムです。
腕時計をしていないと「時間にルーズな人」という印象が否めません。
していない人が全員ルーズだとは言いませんが、総じて時間に無頓着な人が
多いのが事実です。
スーツに合わせるとなると、どんな腕時計でも良いという訳にはいかないのが
難しいところですが、どんなにカジュアルでもメタルバンドまでです。
多くの人がメタルバンドの腕時計をしているので、一般でも普及していますが、
メタルバンドはダイバーズウォッチの仕様のため、カジュアルに分類されます。
スーツに合うクラシックなベルトは革ベルトです。

時計自体は3針薄型、機能は時刻とカレンダー程度がベストでしょう。
多機能時計は大きく分厚くなり、目立つのでエレガントではありません。
スーツのエレガントとは、必要のない機能は削ぎ落とした機能美なのです。
ビジネスで腕時計に求められる機能は、時間とスケジュール確認のための針と
カレンダーだけです。
 
メタルバンドはカジュアルと言いましたが、まったくダメというわけではなく、
薄型三針の時計であれば、許容範囲です。
最初は、どんな服・靴にも合わせ易いメタルバンドを購入し、徐々に革ベルトの
腕時計を揃えると良いでしょう。
革バンドは、革靴・ベルトの色と合わせると1つ上のお洒落を演出できます。
 
一番ダメなのは、デジタルウォッチと塩ビのベルトです。
「ダメ」という言葉はあまり使いたくありませんが、
塩ビのベルトはどう逆立ちしてもスーツには合いません。
ジャージ・スウェットスーツに革靴や革ベルトの時計が似合わないのは、
いわずもがなです。
 

ベルト(△)

え?と思われるかもしれませんが、(ウエストの)ベルトは必須アイテムでは
ありません。
どちらかというとサスペンダー(吊りベルト)のほうがスーツに適したベルトなの
ですが、現在ではあまり一般的ではありません。
本来なら、ベルトをせずともスラックスが落ちないようにサイズを合わせるのが
理想なのですが、仕立て服ならともかく、既製服ではそうもいきません。
で、ベルトをするなら素材は革、色は靴の色と合わせるのが基本です。
ベルトは上着を着ていれば見えないものですが、やむなく上着を脱いだとき、
クールビズで上着を着ないときに革靴とベルトの色が違うと、とても滑稽です。
これが滑稽だと思えないセンスの人とは仕事を一緒にしたくないとさえ思います。
腕時計の革ベルトもそうですが、身につける革製品の色は統一したほうが、
エレガントに見えるのです。
たまにボーダー柄の入った化繊の派手なベルトを締めている人をみかけますが、
いうまでもなくNGです。
 
ベルトを購入すると多くの方はウェストサイズに合わせてカットすると思います。
太っても使えるようにと、一番奥の穴に合わせてカットする方もいると思いますが、
これはNGです。
ベルトの穴は3つか5つ(奇数)のはずですので、真ん中の穴を使うようにベルトを
カットするのが正解です。
真ん中の穴以外は使ってはいけません。
理由は、この穴を使ったときのベルトの長さが一番バランスが良いからです。
一番奥の穴を使うとバックルから先のベルトが余り、ベルトの先端が背中の
方まで回ってしまい、締まりがなく見えます。
逆に太ってしまって穴をずらして(緩めて)使うと、それまで使っていた穴の周辺は
バックルの跡で色が剥げて傷んでいるし、バックルから先のベルトが短くなり、
貧乏くさく見えます。

使用している穴が使えなくなったベルトは潔く処分するか、ダイエットしてまた使える
ようにするのが、紳士の嗜みです。
 

ブレイシーズ(△)
 
いわゆるサスペンダーです。
ブレイシーズはイギリス英語、サスペンダーはアメリカ英語での名称です。
サスペンダーというと、お腹周りがふくよかな人が使うものというイメージですが、
スーツに合わせるべき正しいベルトはサスペンダーなのです。
本格的なスリーピーススーツを仕立てるとウエストベルト用のループはなく、
ブレイシーズ用のボタンが付いています。
これはもちろんお好み次第で変更することができます。
スーツは肩から足元までの縦の線を綺麗に見せるのが職人の腕の
見せ所であり、着手のセンスの見せ所なのです。
ウエストのベルトは、計算されたスーツの縦の線を寸断してしまうのです。
スーツの縦の線を寸断すると何が不都合かと云いますと、ウエストの位置が
露になり、脚が短く見えたり、身長が低く見えてしまうのです。
背が低くて小太りの人でも身体に合った正しいスーツを着るとなんとなく大きく
スラっと見えるのは、スーツの補正効果が大きく働いているからです。
それを発揮するには縦の線が必要不可欠なのです。
 

靴下(◎)

まさか靴下を履かないという方はいないと思います。
靴下のことまでアレコレ言われたくないと思われるかもしれません。
ただ、靴下はスーツスタイルの中で下着でありながらシャツと同じく人目に
つくアイテムです。地味ですが、シャツと並んで気を抜いてはいけないアイテム
で、気を付けるべき点は丈・色・柄です。
驚きの事実ですが、日本で出回っているビジネス用靴下の9割方がNGです。
スーツ用の靴下としては、丈が短かすぎます。
スーツスタイルに合わせる靴下の丈は膝下丈、いわゆるハイソックスです。
長いズボンを穿くのになんで?と思われるかもしれませんが、
マナーとして必要な長さなのです。
 
スーツスタイルでは、顔と手以外の肌は見せないことがマナーです。
しかし、座った時や足を組んだ時、歩く時に足首はどうしても見え隠れ
してしまいます。
このようなときに短い靴下やずり落ちた靴下の隙間から毛脛が見えることは、
最大級の禁忌なのです。
スネの中ほどまでしかない靴下はゴムがきつくても、足首に沿って細くなる脚の
構造上、時間の経過・歩行の振動で必ずズリ落ちます。
落ちてきたなら引き上げればよい話ですが、人前で靴下を引き上げる行為を
するのは、これまたマナー違反(みっともない)です。
良い歳した大人が何かと屈み込み靴下を引き上げている姿を想像してみて下さい。
膝下丈の靴下なら、ゴムが緩みきっていない限り、ずり落ちることはありません。
この丈の長い靴下はホーズと云います。
ロングホーズとも呼ばれますが「ホーズ=長い靴下」という意味なので、
ロングは不要です。
ハイソックスは「ソックス=靴下」という誤訳から生まれた和製英語です。
ソックスは「短い靴下」という意味なのです。
 
ホーズの色は黒・紺・濃いグレーが基本で、スーツやスラックスの色に合わせて
履き分けます。
もしくはスラックス(灰)・靴下(濃灰)・靴(黒)とグラデーションになる配色にしても
良いでしょう。
夏にライトグレーのスラックスを穿くなら、同系色の色を揃えておくのも良いでしょう。
柄は無地か織柄、ワンポイントの刺繍は糸が靴下と同色ならギリギリOKですが、
紺地に白の刺繍糸のワンポイントが入っているのは、最低のセンスです。
スーツに合わせる靴下でNGなのは、以下のとおりです。
 
 ・ソックス以下、足首丈など丈の短い靴下
 ・白、ベージュなど明色の靴下
 ・アーガイル柄など大柄かつ、目立つ柄物
 ・ブランドロゴなど目立つ刺繍糸のワンポイント入り
 
シャツの袖口や襟は白や淡色ですが、上着から飛び出させないといけません。
なぜ靴下はNGなのでしょうか。
袖口や襟は、その先には何もなく、そこで終了するので問題がないのです。
それはアクセントとして受け入れられますが、靴下の先には靴があります。
ダーク色のスーツと黒や茶などこれまたダーク色の革靴の間に白・淡色の
靴下が見えてしまうと、スーツの縦の流れを寸断してしまいます。
これは、センスのある着こなしとは云えません。
また、白や淡色は肌の色を連想させます。
つまり、白や淡色の靴下は、手と顔以外の肌は露出させないというスーツ
スタイルの原則を破る行為に等しいのです。
 
スーツスタイル(クラシックスタイル)のお洒落において、
靴下はプラスにはなりませんが、マイナスにはなるアイテムなのです。
下着に必要ない要素は、スーツのお洒落には合わないのです。
 
ただ、明るい色のスーツやカジュアルなスーツを着るときは、この限りでは
ありません。上記は、就職活動などで必要とされるダーク(系)スーツに
合わせる場合です。
 

アクセサリー(△)
就職活動において、アクセサリーは控えたほうが良いでしょう。
結婚している方なら結婚指輪は構いませんが、そうでない限り、キラキラと
目立つ指輪や腕輪、ネックレス類はマイナスでしかありません。
ネックレスに関しては、シャツで隠れてしまうなら付けていても構いません。
紳士服で認められる装飾は、結婚指輪以外では、腕時計とカフリンクスのみ
とされています。
カフリンクスとは、シャツの袖口(カフ)を留める金属製のボタンのことです。
市販のシャツの大半はボタンが付いているのですが、中にはボタンがなくボタン
ホールのみというシャツがあります。
(もしくはボタンが付いている側にもボタンホールがあるカフ)
これらのカフはカフリンクスというアイテムを使って袖口を留める仕様なのです。
ただ、カフリンクスはお洒落アイテムとしてはかなり上級になりますので、
若い就職活動の学生がこれをしていると、かなり不評を買うでしょう。
 
日本では、カフリンクスはあまり浸透しておらず、年齢の高い人でも礼装のとき
のみだけという方が多いのです。
就職後、粋なお洒落を目指してTPOを弁えた上で付ける分には問題ないと
思いますが、就職活動中のカフリンクスは不必要なお洒落といえるでしょう。
 
就職活動も本番を迎えた頃だと思います。
同じ会社を志望するライバル同士は、能力も横並びでしょう。
ペーパーテストでは差がつきません。
差がつくのは面接と考えても良いですが、おそらく受け応えや話す内容なども
そんなに差はありません。
面接でライバルに差をつけるには、服装です。
お、この学生は一味違うな、と思わせるには、これまで挙げてきたような
スーツのマナーに則った格好をしていけば良いのです。
なぜなら、ほとんどの学生はまともなスーツスタイルではないからです。
どんなにスーツのことを知らない人でも、きちんとスーツを着た人とそうで
ない人の違いくらいはわかります。
 
正しい服装は、本当の貴方を見てもらうための第一歩と心得ましょう。

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