映画「ダーティハリー」序盤のシーンについて、
小生は5発説を採っていることのは、前回・前々回の記事で書いたとおりです。
小生は5発説を採っていることのは、前回・前々回の記事で書いたとおりです。
今回は5発しか撃っていないのに6発目が発射されなかったカラクリを説明します。
なお、前回の内容も含めて、あくまでも小生がこう考えるというだけであって、
絶対にこうだ、という訳ではありませんので、悪しからずご了承お願い致します。
なお、前回の内容も含めて、あくまでも小生がこう考えるというだけであって、
絶対にこうだ、という訳ではありませんので、悪しからずご了承お願い致します。
5発説とは、ハリーは5発しか撃っておらず、そのことを把握していた、というものです。
撃ったのが5発なら、次は6発目が発射されるはずですが、劇中で倒れていた強盗1
に対して、6発目は発射されませんでした。
リボルバーには、ダブルアクション(DA)とシングルアクション(SA)という発射方法
があります。
DAは、引鉄を絞って撃鉄が起きて落ちることで弾丸を発射します。
SAは、先に撃鉄を起こしてから引鉄を絞って撃鉄を落として弾丸を発射します。
引鉄を絞ると2動作(撃鉄を起こして落とす)で発射なのでダブルアクション、
引鉄を絞る=1動作(撃鉄を落とすのみ)で発射なのでシングルアクション、
という訳です。
加えて回転式拳銃の大前提として、撃鉄が起きると弾倉が1/6回転します。
DAは、引鉄を絞って撃鉄が起きて落ちることで弾丸を発射します。
SAは、先に撃鉄を起こしてから引鉄を絞って撃鉄を落として弾丸を発射します。
引鉄を絞ると2動作(撃鉄を起こして落とす)で発射なのでダブルアクション、
引鉄を絞る=1動作(撃鉄を落とすのみ)で発射なのでシングルアクション、
という訳です。
加えて回転式拳銃の大前提として、撃鉄が起きると弾倉が1/6回転します。
SAは、1動作だけなので、軽い力で引鉄を絞る事ができます。
そのため、引鉄を絞るときの銃口の左右のブレを防げますので、1発づつ狙いを
そのため、引鉄を絞るときの銃口の左右のブレを防げますので、1発づつ狙いを
定めて撃つのに適した撃ち方です。
さらにSAは引鉄が軽くなるので、1発だけですが即応性にも優れています。
ただし、SAで連続して撃つと撃鉄を起こすたびに照準をリセットすることになるので
さらにSAは引鉄が軽くなるので、1発だけですが即応性にも優れています。
ただし、SAで連続して撃つと撃鉄を起こすたびに照準をリセットすることになるので
1発と1発の間のタイムロスが大きいので、連射には向きません。
(SAでの連射方法はありますが、技術と修熟が必要です※)
(SAでの連射方法はありますが、技術と修熟が必要です※)
DAはSAの欠点を補うための機構です。
つど撃鉄を起こす必要がないので、照準を大きく外すことなく連射することができます。
1発1発の精密性には欠けますが、連射性・速射性に優れているため、
つど撃鉄を起こす必要がないので、照準を大きく外すことなく連射することができます。
1発1発の精密性には欠けますが、連射性・速射性に優れているため、
通常ガンファイトシーンでは、DAが多用されます。
5発目を撃ち終えるとそこで弾倉が止まり、撃鉄が倒れたままになります。
次いでDAで引き鉄を絞れば弾倉が回転して6発目が発射されます。
もしくは、SAで撃つために撃鉄を起こすと、弾倉が回転して6発目が発射位置
(銃身と一直線に並ぶ位置)にきます。
ハリーが強盗1に拳銃を突きつけたとき、撃鉄が起きているかどうか描写が曖昧ですが、
強盗1が不穏な動きを見せたら即対応できるように撃鉄を起こしていた可能性が高いと
小生は考えています。
先述しましたが、
SAの場合、撃鉄が既に起きているのでトリガープル(引鉄を絞る力)が軽くなり、
SAの場合、撃鉄が既に起きているのでトリガープル(引鉄を絞る力)が軽くなり、
わずかな力で撃鉄が落ちて弾丸が発射されます。
しかし、WAだと引鉄を絞ることで、撃鉄を①起こして②落とす、という2動作を賄うため
しかし、WAだと引鉄を絞ることで、撃鉄を①起こして②落とす、という2動作を賄うため
トリガープルが重くなり、引き鉄を絞ってから弾丸が発射されるまでにタイムラグが生じ
ます(即応性に劣る)。
SAとDAとでは発射までの差は0.数秒だと思いますが、その差が明暗を分けることが
あるのです。
SAとDAでは、トリガープルが倍以上違いますから、急いで引鉄を引くと余計な力が
SAとDAでは、トリガープルが倍以上違いますから、急いで引鉄を引くと余計な力が
入って銃口がブレて、狙いが逸れる恐れもあります。
ハリーは、強盗1がどのような動きをするか分からないため、5発目を撃った後、
強盗1に近づくまでの間に撃鉄を起こしていた(6発目をすぐに発射できる状態にしていた)
と考えられるのです。
散弾銃を拾い上げて強盗の傍から離れる際、安全を確保できたので撃鉄を解除すると
弾倉は回転せず、6発目はそのままで撃鉄は安全位置に戻ります。
強盗1に「ハッタリ(弾はないん)だろ?」と言われて、ハリーは落としていた撃鉄を起こして
から引鉄を絞ります。
このとき撃鉄を起こすと弾倉が回転し、6発目は残ったまま弾倉が回転します。
このとき撃鉄を起こすと弾倉が回転し、6発目は残ったまま弾倉が回転します。
つまり、強盗1に銃口を向け直したとき発射位置にあったのは1周した1発目(最初に強盗1
を撃った弾の空薬莢)だったという訳です。
これがリボルバー式拳銃のトリックです。
5発目を発射したあと撃鉄を起こしてSA状態にしていたかは、描写が微妙なのですが、
おそらく起こしています。
ネタバレになりますが、
映画のラストで、サソリを追い詰めるときは5発目をSA状態にして、銃を捨てる振りをして、
映画のラストで、サソリを追い詰めるときは5発目をSA状態にして、銃を捨てる振りをして、
人質の子供越しにサソリの肩を打ち抜きます。
そして、サソリに近づき、銃を突きつける際には撃鉄を起こしています。
リボルバー式拳銃の機構として可能であり、前述の理由を合わせて考えると、
全弾発射説よりも5発発射説のほうが可能性が高いし、
演出上も頷ける部分が多いのではないでしょうか。
演出上も頷ける部分が多いのではないでしょうか。
以上が、小生が考える5発発射説(残弾1説)です。
ハリーの名台詞は幾つかありますが、
「ダーティハリー」の名台詞を原文で紹介して、締めたいと思います。
「ダーティハリー」の名台詞を原文で紹介して、締めたいと思います。
this is a 44 magnum,
the most poweful handgun in the world,
and would blow your head clean off.
you've got to ask yourself one question
"Do I feel lucky?"
Well do ya, punk!
the most poweful handgun in the world,
and would blow your head clean off.
you've got to ask yourself one question
"Do I feel lucky?"
Well do ya, punk!
訳は、山田康雄氏の吹き替え版が一番好きですね。