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自転車の違法走行 その2

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2.右側走行による横断歩行者との衝突
 
皆さんは、幼稚園や小学校の交通安全教室で、道路を渡るときはどうするか
教わったと思います。
 
「右見て、左見て、右見て」
 
ですよね?なぜ右を2回見るか判りますか?
我が国では車両は左側走行が義務付けられているからです。
右を見て、左を確認している間に右手から車が接近している可能性があり、
横断歩行者と車が接触するのは、歩行者が道路を渡り始めたとき、つまり右手
らの自動車に轢かれることが多いので、もう一度右を確認して渡るのです。
その感覚で道路を渡ろうとしている歩行者は、右手に注意の大半を向けて
いるので、左は手薄になります。
それは責められません。左から車両が来る事は想定していないわけですから。
 
そんなとき、貴方が自転車で右側走行をしていたとしたら、どうなりますか?
見通しが良ければ、どちらかが気付いて回避できるかも知れませんが、
歩道と車道の間には植え込みや電柱など障害が多く、必ずしも見通しがよい
とは限りません。
日本の道路は、車道から見て左側の歩道の見通しがよくなるように設計され
います。逆に右側走行をしていると歩道の状況が掴み難いのです。
 
貴方の自転車が15km/hで走っていて人とぶつかった場合、スピードに
加えて、貴方の体重と自転車の自重がエネルギーとなって歩行者に牙を剥き
ます。
大人でも体力のない高齢者なら間違いなく倒れますし、体重の軽い子供なら
2~3mは飛んで行くでしょう。
打ち所が悪ければ死亡・半身不随、中度で障害が残る怪我、軽くても全治1
~2週間から数ヶ月の怪我が予想されます。
自転車と歩行者では間違いなく自転車の責任が重くなりますし、右側走行を
していたとなると、ほぼ10:0(良くても9:1)で自転車の責任となります。
相手の怪我次第ですが、賠償責任はとても重い(高額)ものになります。
効率よく店(家)に行きたい、という理由だけで、そのリスクを負うのはバカバカ
しい話しだとは思いませんか?

インフラの整備も重要ですが、まずは自転車の交通法規の徹底、それも左
側走行の徹底、これだけで日本の道路の自転車事情は格段に改善されるの
です。
なぜ国も地方自治体も警察もこれに気付かない(認めようとしない)のか、
理解できません。

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