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自転車をもっと活用するために3

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第2段階:自動車税の引き上げ

自転車が快適にそして、そのポテンシャルを最大限に活かすには、自転車道の整備が
不可欠です。
自転車が歩道を傍若無人に走る事は許されませんし、逆に車道で自転車が邪魔者扱い
されるのも許されません。
現代の日本は極端な車社会の為、道路状況も車の利便性が第一に考えられた偏った
インフラ整備になっています。
しかし、それでも自家用車が増えすぎたため、立ち行かなくなってきています。

とにかく都心部から自家用車の台数を減らさなければ、インフラの改善もできません。
その方策ですが、都心部の住所登録者の自家用車の自動車税を大幅に引き上げます。
どれくらい引き上げるかは検証が必要ですが、自家用車をもつことで家計を圧迫するくらい
高くすれば、手放す人が多くなると思います。
また、都心部の賃貸駐車場代をもっと高くします。
本当に必要な人を除き、都心部で車を所有する事がバカらしいと思うくらいの設定にする
のが肝要です。

日本の都心部(各都道府県の県庁所在地や人口密集都市)は車が多すぎます。
都心部の道路を走っている車を観察すると4人以上乗れる車に1~2人しか乗っていない
車が8割以上です。
車一台当たりの空間占有率は歩行者や自転車一台の4~10倍ですから、1~2人が移動
するために大人10人分の塊が道路を占拠している無駄が交通渋滞に繋がっているという
事実をもっと真剣に考えなければいけません。
東京都心から1人しか乗っていない車がなくなれば、首都高を含めた東京の道路から渋滞
がなくなるとも云われています。

ただし、一律に税率を上げてしまうと本当に自動車が必要な人にとっては不利になってしまい
ますので、業務用の自動車・バスやタクシーなどの公共交通機関の自動車、個人であれば
70歳以上の高齢者がいる家庭・身体障害者がいる家庭・小学生未満の幼児(要は自転車
に乗って、そのポテンシャルを引き出せない人)がいる家庭などは、申請をすれば税率を今
より低く設定するなど優遇措置をとれば良いのです(車には常に許可証を貼っておく)。
また、都心部居住者(例えば東京23区内に住民登録がある個人)の税率を最高にして、車
の必要性が高い郊外になるにつれ、税率を低くすれば本当に必要な人だけが車を持てるよ
うになると思います。

小生自身、23区内に居住していて職場は東京駅近くにあり、普段は電車通勤です。
(最近はジテツーは月イチくらい)
この生活が6年。その間に結婚し子供も産まれましたが、車が必要だったのは年に1,2回。
あれば良かったと思ったことでも年に片手で数える程度です。
車を持っていればそれなりに利用もするでしょうが、持っていなくてもなんとかなります。
大抵は、自転車か公共交通機関で済ませられますし、どうしても必要なときはタクシーかレン
タカーで対応可能です。
同じ23区でも山手線沿線とそれ以外では、公共交通機関の密度に差がありますので、
税率は状況に応じて変えるべきだと思いますが、山手線沿線であれば、自転車での移動の
方が早い(山手線の内側なら確実に)のです。
しかし、それはインフラが整っていない現在では一部のスポーツ車でしか不可能です。
なぜなら、ママチャリに代表される軽快車では最高速度も巡航速度も遅すぎて車道を走り
づらく、また危険だからです。
ママチャリで歩道をエッチラオッチラ走っていたのでは、まったく速くありません。

さらに最初の述べたとおり、自動車偏重型の道路インフラのため、自転車では渡れない
交差点や道路(高架橋など)が幾つも存在します。
そういう場所は、自転車を下りて歩道橋や横断歩道を歩いて渡るしかありません。
これでは自転車のポテンシャルは活かしきれません。
自転車が高速道路や自動車専用道を走れないのは分りますが、一般道で走れない箇所が
あるというのは明らかに常軌を逸しています。

現在の自動車偏重型のインフラを自転車活用型に変えるためには、自家用車の台数を減ら
さなければ実現は不可能です。

次回は、もう一歩突っ込んだ内容をお送りします。

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